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卵子提供説明会

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当院について

コウノトリ生殖医療センターのご紹介
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医師紹介

賴興華院長、王懷麟副院長、謝佳琳医師、李孟儒医師
 

日曜日, 12月 31, 2017

2017年を振り返って-コウノトリ生殖医療センター

日本のみなさま、コウノトリ生殖医療センターです。

台湾卵子提供、コウノトリ生殖医療センター

今年も1年間、大変お世話になりました。

振り返ると、今年は例年以上に日本の方から沢山のお問い合わせをいただいた1年でした。
治療を検討されているご夫婦、日本の医療機関様、研究者の方やメディアの方などから台湾の、そしてコウノトリ生殖医療センターの卵子提供や精子提供について知りたいと、多くのご連絡をいただきました。

当院は、日本にて卵子提供治療の説明会を開催しております。
以前から説明会の後には医師との個別相談とドナーとのお試しマッチングを提供していましたが、2016年の頃は希望される方もそれほど多くなく、説明会の聴講のみで帰られる方がほとんであったと記憶しています。

しかし、今年2017年に東京、名古屋、大阪、福岡で開催した説明会では、ほとんどの参加者様が個別相談やドナーとのマッチングを希望されていました。
日本の方にとって、台湾の卵子提供が検討に値する不妊治療の選択肢となってきているのだと感じました。

同時に、当院は台湾No.1の卵子提供実績を持つ医院としての責任を持って、日本の皆様に対して最良の治療を提供しなければと感じております。

2017年も、治療の成功率は台湾の平均を上回る形で終われるだろうと予測しております。世界中のご家庭の、お子様を授かりたいという願いを叶える力になることができました。
これもひとえに、患者様の日ごろの体調管理や当院の治療への理解とご協力があればこそと思います。

本当にありがとうございます。

来年、当院は台湾の首都台北に分院を開院いたします。
松山空港から地下鉄で2駅と、日本からの通院も非常に便利になります。
台北でも新竹と変わらぬ、患者様の気持ちに寄り添った最良の医療を提供いたします。
来年も、コウノトリ生殖医療センターを何卒よろしくお願いいたします。

末筆となりますが、今年当院がご協力させていただいた取材や学術交流を通して、日本における卵子提供治療に対する議論が更に深まることを期待しております。
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木曜日, 12月 28, 2017

顕微授精-ICSIとIMSIについて

ICSI&IMSI

ICSI (intracytoplasmic sperm injection)
IMSI (Intracytoplasmic morphologically selected sperm injection)

1992年に卵細胞質内精子注入法(ICSI)が発明されてから、体外受精(IVF)における男性不妊による問題は大きく改善されました。
しかし、受精時の問題がある程度解決されたとはいえ100%の確率で受精や受精卵の成長が成功するわけではありません。

健康な精子(Sperm)を選別することは、今でも重要な課題となっています。

精子を選ぶ際の主要な基準は以下の2つです。(1)精子の運動率(2)精子の形態。
形態が正常な精子は頭部が滑らかな楕円形の弧を描き、頭部の幅と長さの比率が概ね1:1.5で、先体が頭部の40%~70%を占め,尾部がわずかに湾曲しています。

通常の精子と形体異常の精子
通常の精子と形体異常の精子

ICSI (intracytoplasmic sperm injection) 

精子の質や量が十分ではない場合などに、顕微鏡を使い400倍まで拡大した状態で運動率と形体の良い1匹の精子を選び、直接成熟卵子細胞の内部に注入します。
受精卵となる確率は60%~70%まで上昇します。
卵細胞室内精子注入法(ICSI)
卵細胞室内精子注入法

IMSI(Intracytoplasmic Morphologically Selected sperm Injection)

イスラエルのBartoov教授の研究グループにより発案された方式で、6000倍まで拡大可能な光学顕微鏡を使い,細胞を透過した際の光路差を利用した微分干渉観察(Differential interference contrast)の技術で精子を詳細に立体的にとらえ,形体の良好な精子を選別します。
高倍率顕微鏡で見た精子
高倍率顕微鏡で見た精子

精子の形体異常の約70%は頭部の異常が占めています。
その中でも頭部の空砲が最も多く見られます。空砲は精子の先体の形体やサイズに関係が有り受精率にも影響を与えます。

 重度の男性不妊症(乏精子症、精子無力症、奇形精子症)の場合、体外受精による受精成功率は低くなり、顕微授精が受精率の低下を解決する方法となります。
しかし、選別した精子の品質は顕微授精の成功率と胚の正常な発育に影響を与えます。

コウノトリ生殖医療センターでは、精子の状態が良くない場合はICSIあるいはIMSIにより品質の良い精子を選び体外受精を行うことで受精率及び胚の成長率を高めます。


Q:IMSIの受精率はICSIより高いですか?
A:現在の所、IMSIの受精率がICSIより高いという確かな根拠となる研究結果はありません。両者の受精率は共に約70%です。


Q:どちらの方法を使うか、どのように決定しますか?
A:現在コウノトリ生殖医療センターでの受精方法はconventional(ふりかけ)、ICSI、IMSIの3種類が有ります。
培養師が精子の品質、卵子の成熟度、受精時間、夫婦の年齢や過去の治療実績などから最適的な受精方法を選択します。
例えば、精子の運動率が低ければICSI、形体の正常率が低ければIMSIを選択します。
精子の量が少ない場合や、手術により精子を取り出した患者様の場合は受精率を高めることができ、かつIMSIに比べ受精時に時間がかからないため時間経過による生殖細胞の劣化リスクの少ないICSIを用いるなどです。
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火曜日, 12月 26, 2017

男は疲れを口に出しにくい?

男性不妊に効果がある栄養素について

精液分析の結果精子の状態が悪い時、男性の身体は疲れて栄養が不足していることがあります。
しかし、男性は疲れを口に出せません。
不器用な男性達に、薬による補助以外にどんな解決方法があるでしょうか。様々な栄養補助食品がありますが、効果はあるのでしょうか?


男性不妊は、ご夫婦の不妊原因のおよそ半分を占めています。

男性不妊を調べる精液検査については、こちらをご覧ください。
精液検査について

研究により不妊症の男性の精液には活性酸素(reactive oxygen species, ROS)が多く含まれていることがわかっています。
フリーラジカルとも呼ばれ、不安定な電子を持ち精子細胞膜や細胞核を攻撃し、精子のDNEに損害や欠陥を与えます。

これらの活性酸素はスーパーオキシド(O2-)、過酸化水素(H2O2)、水酸化物イオン(OH-)化合物などです。周囲の活性酸素による酸化からどのように精子を守れば良いのでしょうか。
男性不妊の原因について
男性不妊の原因について

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2017年ヨーロッパ生殖医学会(ESHRE)のご報告

2017年ヨーロッパ生殖医学会inジュネーブ

ヨーロッパ生殖医学会(European Society of Human Reproduction and Embryology、通称ESHRE)。ESHREは世界で初めての試験管ベビーを誕生させたR.G. Edwards教授とJean Cohen医師が設立しました。
毎年一回ヨーロッパで学会が開催され、沢山の不妊関連の専門家が集まり様々なテーマについて発表を行います。世界で最も先進的な生殖学会の一つです。
2017年はスイス第二の都市ジュネーブで開催されました。

コウノトリ生殖医療センターは毎年、アジア太平洋生殖医学会やアメリカ生殖医学会、そしてヨーロッパ生殖医会に参加して研究結果の展示などをしています。

今回2017年のヨーロッパ生殖医学会では、着床前スクリーニング(PGS)の新技術NGSを導入して以降、継続して実施していた胚盤胞の分子レベル検査を通して2300ケースにおよぶ胚盤胞の染色体データを集積してきたデータを基に「モザイク型染色体異常」について研究を行い、臨床応用性の評価をまとめた分析結果のステージ講演を行いました。
ヨーロッパ生殖医学会での講演の様子
ヨーロッパ生殖医学会でのステージ講演

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月曜日, 12月 25, 2017

精液検査について

不妊の4割以上は男性側に原因!?

かつては不妊症と言えば女性側の原因と考えられていました。
しかし、現代では男性側にも不妊の原因があることは常識となり、夫婦二人で不妊検査にいらっしゃることも珍しくはありません。
ある調査では不妊に悩むご夫婦の4割は男性側に原因があるとも言われています。

今回は男性不妊の検査にかかせない精液分析についてです。

精液分析とはなんでしょう?

顕微鏡で精子の数量、運動率、外観を見るのは男性不妊検査の最も簡単で重要な方法です。
コウノトリ生殖医療センターではCASAによる精液分析を実施しています。CASAでは精子濃度と活動率以外に、精子の運動能力分析も可能です。
伝統的な精液分析では検査者の主観による影響を受け、異なる検査者では異なる分析結果が出ることもあり、精子の運動能力については厳格な指標がありませんでした。

現在は多くの医院が世界保健機構(WHO)の定めた基準を基に、男性不妊の評価を行っています。
精液分析の評価基準
精液分析の評価基準

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木曜日, 12月 21, 2017

体外受精にステップアップするタイミング

人工授精と体外受精、どちらを受けるべきでしょうか?


不妊治療を続けていく中で費用の高い体外受精へのステップアップは、どうしても躊躇してしまいますよね。しかし、不妊治療は時間との戦いでもあります。

そして、その時間は絶対で猶予を与えてはくれません。
見た目を若く保つことや、若い人のような柔軟な考え方を持ち続けることはできても、卵子の老化を防ぐ方法は現代の医学ではありません。

人工授精と体外受精のどちらかを選択する際、一般的な基準以外に女性の年齢、卵子の在庫量、精子の品質の3つも重要な要素となります。

当院、コウノトリ生殖医療センターでは以下の様な指標で人工授精から体外受精へのステップアップの判断をお願いしています。

1.女性の年齢
40代以上の女性が不妊治療を受ける際は、体外受精を強くおすすめします。30代後半の方は、真剣に体外受精の検討を開始してください。

2.卵子の在庫量の指標AMH
AMHが2未満の方は、体外受精をおすすめします。AMHが0.8未満の方は、体外受精の治療をすぐに開始することをおすすめします。

3.卵子の在庫量の指標FSH
FSHが13以上の方は、体外受精をおすすめします。FSHが10-12の方は、真剣に体外受精の検討を開始してください。

4.精子の数量
一回の射精に含まれる正常な精子の数量が1000万匹以下の場合は、人工授精を続けても成功率は極めて低くなります。
体外受精を行う方が成功率も高くなり、結果的には経済的な選択となります。

5.精子の形態
もし2-3回の精液分析を通して、精子の形態正常率が9%を下回る場合は体外受精をおすすめします。


様々な理由で自己卵子での妊娠が困難な方や、高齢の方の場合は体外受精ではなく卵子提供による治療をご案内しております。

若い卵子提供者(ドナー)の卵子を利用することで、採卵が困難な方も妊娠することができ、卵子の老化により発生する問題も未然に防ぐことが可能です。

卵子提供については、こちらのページをご覧ください

卵子提供

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水曜日, 12月 20, 2017

着床前スクリーニング(PGS/NGS)について

着床前スクリーニング(PGS/NGS)

健康なお子様を授かりたいと願うことは、多くのご夫婦の共通の願いです。
しかし、精子と卵子が結合する前の段階では受精卵の染色体が正常かどうかを知る術はありません。

もし、染色体に異常がある胚を移植した場合は着床に失敗するか、原因不明の流産、胎児の発育の停止などが起きる可能性があります。

現在は着床前スクリーニング(PGS)という技術を使い、移植前に胚盤胞の染色体本数に異常が有るかを確認することができます。
染色体が正常な胚盤胞を移植することで、妊娠率を高め21トリソミー(ダウン症)や18トリソミー(エドワーズ症候群)などの先天的な異常を高確率で避けることができます。

新型出生前診断(NIPT)や羊水検査でも胎児の染色体異常を調べることは可能です。しかし、妊娠後の検査で染色体異常が発覚した場合、時に家族にとって重大な決断をせまられることになります。

着床前スクリーニングであれば胚盤胞の移植前に検査が可能ですので、何よりも辛い選択から女性を守ることができます。

コウノトリ生殖医療センターは最新の着床前遺伝子検査システムのNGS(次世代シークエンス技術)を用いて検査の速度、診断精度、着床率と出産率を向上させています。


コウノトリ生殖医療センターにおける年齢別PGS実施・未実施時の着床率の違い
年齢別PGS実施・未実施時の着床率の違い
自己卵子を用いた体外受精の場合、卵子の老化により年齢が上がるごとに染色体異常率は上昇します。そのため、高齢になる程PGSは有効な検査となります。

一方で若い20代の方や、若いドナーの卵子を用いる卵子提供の場合は元々染色体異常の確率が低いため、PGS未実施の場合との差異はそこまで大きくありません。

当院でも30代後半以上の方がご自身の卵子で体外受精をされる場合はPGSの実施について患者様と相談をしますが、若い患者様や卵子提供による治療の場合は、特別な理由が無い限りは実施する必要はないと考えています。
例外的に、ご主人やご主人のご家族に染色体異常がある場合や、どうしても流産を避けたい場合にはPGSの実施をおすすめしております。

年齢による妊娠率の低下については、こちらもご覧ください

女性の年齢と妊娠率の低下の関係


*検査方法
胚盤胞まで培養した受精卵から細胞の一部を採取して検査を行います。胚盤胞は受精してから5~6日目頃の状態で、すでに赤ちゃんに育つ部分(内細胞塊)と胎盤になる部分(栄養膜)にわかれています。

PGSは、胎盤になる部分の細胞を1~10個採取して行います。採取した細胞の全ゲノム(WGA)を増幅して、次世代DNAシークエンサーで解析します。
解析した結果から、染色体が正常である胚を選んで移植することが可能になり、着床率および妊娠率を向上させることができます。


5-6日目まで培養した胚盤胞を送検(検査)します
*適用される対象
適用される対象者は、次のいずれかに該当する方になります。 
1、35歳以上の女性
2、2回以上の流産を繰り返していた方。
3、重度の男性不妊の方。
4、体外受精反復不成功の方。
5、夫婦のどちらか、又はその家族が染色体異常の保因者

*検査の限界
1、胚盤胞はそれぞれ細胞採取に耐える能力が異なるので、生検(検査用に採取)をした後、生存できないリスクもあります。栄養膜細胞の評価がグレードCとなる胚は、生検した後、着床しにくくなる可能性がありますので、このような胚は生検せずに凍結保存することをおすすめします。

2、検査の結果、胚盤胞の染色体本数が正常であっても、胎児に他の染色体異常がないとは言えません。胚の発育と着床に影響を与える要因は多岐にわたるため、胚移植後に必ず発育を続け順調に着床することを保証はしておりません。

3、検査の結果により、すべての胚盤胞が染色体異常であり、移植できる正常な胚が一つも得らない場合もあります。

【性別の判定はできますか】
台湾の行政院衛生福利部が発布した人工生殖法の規定により、伴性遺伝病を除いて性別判定には利用できません。

【卵子提供を受ける時にPGSは必要ですか?】
 コウノトリ生殖医療センターでは、ドナーに対して厳格な検査を実施しています。
その中には染色体異常に対する検査も含まれています。
ですので、治療を受けるご夫婦のご主人、あるいはご主人のご家族に染色体異常の方がいない限りはPGSは必須の検査ではありません。しかし、これまでに原因不明の着床失敗や流産を繰り返してきた方、妊娠後の流産をどうしても避けたい方はご相談ください。

ただし、それでも染色体異常のリスクを完全に避けることはできません。ですので、妊娠後には、新型出生前診断や羊水検査を行い胎児の健康状態を検査し、元気なお子様をお迎えする準備をお願いします。
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月曜日, 12月 18, 2017

IVF管理システムがパワーアップ!

コウノトリ生殖医療センターは2013年から日本製のIVF管理システム、通称「iWISH」を導入しています。
こちらのシステムは当院の治療の流れに合わせて、随時カスタマイズや最新技術の導入を行っています。
2017年8月には当院のスタッフ3名が福岡にある開発会社を尋ね、日本のエンジニアと共に機能の改善やカスタマイズを行いました!
コウノトリ生殖医療センター IVF管理システム
院内の各部門の担当者が管理システムを通じて患者様の治療の流れや進捗の確認を明確に把握でき、体外受精を行った受精卵の個別の培養状況も従来システム以上に速やかに確認が可能となりました。

患者様もシステムにアクセスすることで、ご自身の胚盤胞の状態や冷凍状況の写真を見ることが可能です。
遠方にお住まいの方や海外の患者様も、わざわざご来院いただくことなく治療の進捗確認が可能です。

今後も当院は、国内/国外の患者様が楽しく安心して治療を受けられるように様々な改善を続けて参ります!
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木曜日, 12月 14, 2017

もうすぐクリスマス!

こんにちは、コウノトリ生殖医療センターです。

亜熱帯/熱帯に位置する台湾は、夏が長くて冬が短いという特徴があります。
そんな台湾も12月になれば、流石に気温も下がりダウンジャケットを着てる人を街で沢山見かけるようになります。

コウノトリの院内も12月に入り、冬の訪れとクリスマスに向けてあちこちに飾りつけをしています。まずは、以前にもご紹介した1階エントランスにある大きなツリー。受付では、願い事を書くプレートをお配りしています。是非皆様の願い事を書いて、ツリーに飾ってくださいね。

1階ロビー

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火曜日, 12月 12, 2017

精子はどのように作られるのでしょうか?

精子の製造工程


男性の精子(Sperm)の製造は思春期から始まります。視床下部が分泌する性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)が脳下垂体前葉を刺激してFSHとLHの2つの性腺刺激ホルモンの分泌を促します。血液の循環により睾丸(Testis)に達した性腺刺激ホルモンが睾丸の間細胞と精細管に作用します。

間細胞のライディッヒ細胞はLHの刺激によりテストステロンを生成して、男性の第2次性徴(髭の発育や声変わり)や生殖機能に作用します。
精細管内のセルトリ細胞はFSHの刺激により精子の成熟過程に影響を与えます。セルトリ細胞は密着結合と言われる細胞同士が密接に繋がった状態となり血液精巣関門(Blood-testis barrier)を形成します。
これにより精管内で生長する精子細胞を、血液中の抗体や外部からの攻撃から保護しています。

精子(Spermatozoon)の成熟過程は3つの時期にわけられます。
  1. 精母細胞(Spermatogonium)の有糸分裂期
  2. 精原細胞(Spermatocyte)の減数分裂期
  3. 精細胞(Spermatid)の分化時期

精母細胞の有糸分裂期

精細管の基底部には精源細胞があり、Type A dark、Type A paleそしてType Bの3種に分類できます。
胎児の時期に睾丸の中には1000から2000の2つ1組になった染色体Type A darkがあります。思春期になると、ホルモンとセルトリ細胞の影響によりType A darkは有糸分裂により分裂をしてType A darkとType A paleとなります。
Type A paleは更に分裂をして2個のType A paleとなります。そこからまた分裂をしてType Bが形成されます。これにより沢山の精母細胞が作られ、絶えることなく精子が生成されています。(図1)
精母細胞の有糸分裂期
(図1)精母細胞の有糸分裂期

精源細胞の減数分裂期

 Type B 精母細胞は有糸分裂により1次精源細胞(Primary spermatocyte)となります。
その後、DNAの複製が進み最初の減数分裂を行い2次精源細胞(Secondary spermatocyte)となり、更に第二次減数分裂により精細胞(Spermatid)を形成します。

染色体はDNAの複製と2回の分裂を行います。つまり精子細胞の染色体数は精母細胞の半分となります。DNAの複製と分裂により最終的に形成される精子細胞の染色体の組成は異なるものとなります。(図2)
精源細胞の減数分裂期
(図2)精源細胞の減数分裂期

精細胞の分化時期

精細胞が生長して精子(Spermatozoon)となる過程を精子生成(Spermiogenesis)と呼び、純粋な細胞分化が行われます。
丸い精子細胞の中で先体が核の一方向に集まり、頭部の位置が決まります。そして、尾の部分が形成されます。
ミトコンドリアが頭部後方に移り、精子の頸部を形成します。最終的に頭部、頸部、尾に分かれた精子となります。(図3)
精細胞の分化時期
(図3)精細胞の分化時期

精子は睾丸の中で約60日をかけて形成されます。最後に精子の姿まで生長した後、セルトリ細胞から精細管中に放出されます(Spermiation)。

精細管の蠕動により精子は精巣上体に到達し、自身で活動をする能力と受精をする能力を獲得します。ここまでに約14日が必要で、合計約74日をかけて精子が完成します。


精子形成に影響を与える要因

精子を形成する74日間の中で受けるいくつかの影響は、精子の品質や数量を低下させる原因となります。良く見られるのは以下の原因です。
  1. 栄養バランスの不均衡(特に亜鉛)
  2. 感染
  3. 睾丸温度の過度な上昇(高温の入浴、過度な圧迫、長時間の着座)
  4. ホルモン薬の使用
  5. 喫煙、飲酒
  6. 放射線
  7. 過度なストレスや過酷な仕事
  8. 薬物

精子の形成は容易に外部からの影響を受けます。そのため、1度の精液分析だけでは完全に精子を生成する能力を把握することは困難です。
もし、1度の精液分析に疑問を感じた場合は、影響を与えたと思われる原因に対応をして、2ヵ月後にもう一度精液分析を行いましょう。恐らく、異なる結果が出るはずです。

参考資料:
An Atlas of Human Gametes and Conceptuses, Lucinda L. Veeck
Histology-a text and atlas 4th edition, Ross, Kaye, Pawlina
不孕症及生殖內分泌學 第二版

図表引用元:
図1:http://en.wikipedia.org/wiki/Image:Spermatocytogenesis.png
図2:http://faculty.sunydutchess.edu/Scala/Bio102/PDF/Spermatogenesis.jpg
図3:Human Anatomy 4th edition by Marieb, Mallatt, Wilhelm Chapter 24
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月曜日, 12月 11, 2017

卵子提供に適さない状況とは

長年に渡り人工授精を行い、幾度となく排卵注射を行い、数回、十数回手術台に上がり、それでもまた失敗を繰り返す。この様な時、卵子提供はお子様を授かる最後の希望となります。
若いドナーの卵子は質も良く、採卵数も十分に有り、良い状態まで培養した胚盤胞を移植した際の成功率は大きく向上します。
胎児の心拍を感じながら過ごす時間は、水よりも濃い血の繋がりを感じさせてくれます。

ですが、一部の方は先天的或いは後天的な病気により自分の子宮で生命を育むことができません。しかし、家庭円満のため、新たな生命を迎えるため、選択可能な道も有ります。

卵子提供に適さない状況

1.「子宮発育不全の方」

先天性無子宮症、或いは子宮発育不全の方は胎児を体内で育てる事ができないため、妊娠出産には向かないと言えます。但し、一般的に卵巣と卵管の機能は正常で排卵は可能です。
子宮発育不全の例として中隔子宮(septate uterus)、双角子宮(bicornuate uterus)、単角子宮(unicornuate uterus)、重複子宮(didelphys)等が有ります。
この内、単角子宮の方は妊娠をおすすめしません。子宮の体積が小さいため、早産や流産となる可能性が大きいです。
それ以外の子宮発育不全の方は、腹腔鏡手術により子宮の形を整えることで妊娠が可能になります。

2.「子宮摘出手術を受けられた方」

病気により子宮を摘出された方、産後の出血により子宮を摘出された方。


3.「子宮に重篤な病がある方」

子宮筋腫、慢性子宮内膜炎或いはその他の病気により胚盤胞の着床や妊娠が困難な方。

4.「妊娠に不向きな方」

妊娠は場合により持病を悪化させることが有ります。
全身性エリテマトーデス、血友病、一部の腎臓病、重度の心肺疾患、重度の糖尿病や高血圧、精神疾患、その他重大な内科の疾病や遺伝性疾患等の方は妊娠には不向きと考えれられます。

 以上の様な状況では、卵子提供を受けたとしても身体が着床に向かない環境のため妊娠が非常に困難、或いは健康上の理由により妊娠に不向きとなります。
しかし、私達はあなたから母親になる権利を奪いたくはありません。代理母や養子といった方法で円満な家庭を持つ方もいらっしゃいます。



残念ながら、台湾では代理出産は法的に認められておりません。あらゆる方向から議論を行い、法の立案がなされた後に可能となります。そのため、現状では養子縁組が一つの方法となります。
養子は直系の血縁関係がない者同士が法律上の認可を受けて親子関係を成立させます。子供は家族の暖かさを知ることができ、養子縁組を希望する両親は子供を授かることができます。
誠実さと献身を持ち続ける限り、家庭は幸福で満たされ続けるでしょう。

日本でも、原則25歳以上で配偶者がいることなどの条件はありますが、児童相談所を通して養子縁組里親に登録をすることが可能です。特別養子縁組であれば戸籍上も実子と同様の記載がなされます。
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木曜日, 12月 07, 2017

台湾への電子タバコの持ち込みについて

台湾にお越しの際に、1点ご注意いただきたい点がございます。
現在(2017年12月)台湾では電子タバコの輸入が禁止されており、違反者には重い罰金がかせられます。


奥様や赤ちゃんへの配慮から電子タバコに切り替える愛煙家の方もいらっしゃるかと思います。治療のための入国で不要なトラブルを避けるためにも、電子タバコを利用されている方は、台湾には持ち込みされませんようお願いいたします。

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火曜日, 12月 05, 2017

iart gallery (愛上藝廊) 「敘日協奏曲」

不妊治療の通院が続くと、病院に行くことが憂鬱になり気分が沈んでしまうことがあります。当院は、患者様がこの様な気持ちで来院し治療を受けられることを望みません。

コウノトリ生殖医療センターは少しでも患者様の気持ちを和らげ、ストレスなく楽しく治療を続けられるようにとの願いを込めて、各フロアや手術室に行く途中の通路にも色々な美術品を展示しています。

草間彌生さんや奈良美智さんなど、日本の芸術家の作品も沢山ありますので、機会があれば院内を散策して探してみてくださいね!

1階のロビー横には特別展示スペースがあり、展示会を開催しています。
12月9日からは「敘日協奏曲」 と題して、日本の現代美術家3名の作品を展示いたします。

愛上藝廊

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2017年台湾生殖医学年会のご報告

2017年台湾生殖医学会にて、コウノトリ生殖医療センターは4編の学術研究を発表いたしました。


1.治療のための時間を取れない女性に適した治療法について
2.胚盤胞移植数を減らすことで得られる多胎妊娠のリスク回避について
3.着床前スクリーニングのために生検を実施した胚盤胞の最適な冷凍タイミングについて
4.染色体本数の正常な胚を移植した際における、染色体形状が与える妊娠率への影響について

2017年台湾生殖医学年会における発表
2017年台湾生殖医学年会における発表
不妊治療に対する、それぞれの異なる視点からのテーマに対して、コウノトリ生殖医療センターは豊富な臨床結果を元に様々な分析を行いました。当院は、今後も継続的に生殖医学の整備と発展に尽力しています。
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金曜日, 12月 01, 2017

移植前の検査-子宮頚部生検

卵子提供による胚盤胞移植前の検査-子宮頚部生検

女性の生殖器官における炎症は膣炎、子宮頸管炎、卵管炎、そして骨盤腹膜炎などです。継続的な炎症合は、生殖機能に影響を与えることがあります。例えば子宮内膜ポリープや卵管の癒着、閉塞、水腫などの症状です。
慢性的な症状は妊娠率を下げると共に、子宮外妊娠の原因となってしまうこともありますが、早期に発見をして治療を行えば問題はありません。
また、胚盤胞移植をする際にも細菌や炎症の原因となる物質が存在していると、胚盤胞に悪い影響を与え流産や胎児の死亡の原因となることもあります。


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木曜日, 11月 30, 2017

ジネコさんに頼院長のインタビューが掲載されました

日本の有名なWebサイト「女性の為の健康生活ガイド『ジネコ』」さんに
当院の頼院長のインタビューが掲載されました。
アメリカ、スペイン等世界各国の卵子提供の現状について特集した記事の中で頼院長が台湾の卵子提供について解説しています。

各国の現状を知ることが出来る上に、台湾の卵子提供がどのような法律で管理されているのか、ドナーはどのように選ばれるのか、移植手術について等も詳しく知ることが出来る特集です!

子供が欲しい-42歳からの選択 卵子提供で



この特集で、日本の皆様がより詳しく台湾の卵子提供について知ることができ、正しい知識を持って治療方法を選択する助けになれば嬉しいです。

コウノトリ生殖医療センターは卵子提供による不妊治療以外にも、精子提供や反復流産の方に適した着床前スクリーニング(PGS/NGS)なども実施しております。日本ではまだまだ馴染みのない治療方法もあると思います。いつでも、お気軽にご相談くださいね。
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移植前の検査-自己免疫機能

卵子提供による胚盤胞移植前の検査-自己免疫機能


»自己免疫検査とはなんですか?
一般的には免疫機能は私達の身体を守ってくれる防衛機能です。体内に進入した異物(ウィルスや細菌など)を攻撃して身体を守ってくれます。

しかし、免疫機能に異常がある場合は胚盤胞を外から進入した異物として攻撃をしてしまい、着床率の低下や流産率の上昇を招いてしまいます。
医療技術の進歩により、現在では採血検査によりこれらの免疫系の異常を調査することができます。
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水曜日, 11月 29, 2017

移植前の検査-子宮鏡

卵子提供による胚盤胞移植前の検査-子宮鏡


子宮は胚盤胞が着床をして発育をする場所です。
早期流産、涸死卵、習慣性流産等の内いくつかは、子宮環境が着床に適していなかったことに起因して発生します。良く見られる原因は、子宮内のポリープや癒着、筋腫、子宮頚管狭窄等です。これらの小さな異常は超音波検査やX線検査では発見が難しく、子宮鏡で直接確認をして診断を行います。

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火曜日, 11月 28, 2017

移植前の検査-子宮卵管造影

卵子提供による胚盤胞移植前の検査-子宮卵管造影

卵管の異常は女性不妊の主要な原因の1つです。良く見られる症状として卵管の閉塞や癒着、水腫などがあります。発生率は女性不妊の20-25%を占め、不妊に悩む女性の4人に1人が卵管の異常を持っています。


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水曜日, 11月 22, 2017

年末年始の営業時間について

先週末、当院は新宿にあるハイアットリージェンシー東京で卵子提供治療説明会を開催いたしました。
ホテルのロビーにすごく綺麗なクリスマスツリーが飾られているのを見て、そういえばもうすぐ年末なんだなと改めて感じました。

台湾もずいぶん涼しくなりましたが、昼間であれば半袖でも平気なくらいの気候です。そこから飛行機に乗って3~4時間で、あちこちに紅葉が見られ、クリスマスイルミネーションが飾られている東京に着いたのですから中々のギャップです。


台湾に帰国後、早速当院も1階ロビーにクリスマスツリーを飾ってみました!
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火曜日, 11月 21, 2017

2017年11月卵子提供説明会in東京

卵子提供説明会in東京


こんにちは!台湾の不妊治療専門クリニック、コウノトリ生殖医療センターです。
先週末、当院はハイアットリージェンシー東京にて治療説明会を開催いたしました。


18日(土)19日(日)の両日とも予約の時点で満席となりました。ありがとうございました!そして、多くの方に対して参加をお断りせざるをえなかったことをお詫び申し上げます。

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木曜日, 11月 16, 2017

卵子提供~ドナーとご夫婦をつなぐ絆-3

卵子提供を受けたご夫婦からドナーへの手紙


台湾の卵子提供/精子提供は法律により、匿名が義務付けられています。
生殖細胞を提供するドナーと、生殖細胞を受け取るご夫婦は互いに知り合うことはできません。

当院コウノトリ生殖医療センターは、この不思議な縁で結ばれた二組の間を取り持ち心を通わせるお手伝いをしています。

ドナーからご夫婦への応援のメッセージ、ご夫婦からドナーへの感謝の気持ち。
心のこもったメッセージをお預かりし、お届けしています。

これは、カナダのご夫婦から台湾人のドナーに向けた感謝のメッセージです。


ご夫婦から卵子提供ドナーへの手紙

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火曜日, 11月 14, 2017

卵巣機能不全や早発閉経でお悩みの方へ

一部の女性は、40歳未満の若い時期に閉経を向かえてしまいます。
これは早発卵巣不全と呼ばれ、早発閉経の方も含まれます。

女性の卵子と男性の精子は、どちらも生殖細胞ではありますが特徴は大きく異なります。
男性の精子が常に作られ、毎回平均数千万から数億匹の精子が作られるのに比べて、女性の卵子は生まれた時に既に個数が決まっています。


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月曜日, 11月 13, 2017

卵子の在庫量を知りましょう~AMH(アンチミューラリアンホルモン)~

AMHとは?


男性の精子とは異なり、女性の卵子は生まれた時に既に在庫量が決まっています。
毎回の生理で排出される以外にも、その数は日々徐々に減っていき決して増えることはありません。

卵子の在庫がなくなってしまえば、当然自己卵子での妊娠は望めません。
この卵子の在庫数の目安を知る方法として、AMH(アンチミューラリアンホルモン)の値を調べる方法があります。

AMHとはホルモンの一種で、卵巣の中にある発育段階の前胞状卵胞の顆粒膜細胞から分泌されます。血中AMHの値から、卵巣内にあとどれくらいの卵子が残っているかを知ることができると考えられています。

AMHは、あくまで卵子の在庫数を知る目安となるだけですので、数値が高いからといって妊娠しやすいというものではありません。AMHの値が低くても妊娠をされる例はたくさんあります。自己卵子で妊娠ができる残り時間を知る手段とお考えください。
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金曜日, 11月 10, 2017

今の夢をかなえるために、未来の幸せを守るために~自己卵子の凍結保存~

自己卵子の凍結保存という選択


現代の社会において、女性が自由に職業を選択して思い描いたキャリアを実現すること、夢をかなえる機会を平等に得られることは当然の権利です。

しかしながら、身体は社会の変化に合わせてはくれません。
女性は産まれた時に、既に体内に卵子の源となる細胞を宿しています。そして、それは時間と共に減少していき増加することはありません。
初潮後の毎回の生理期の排出以外にも、少しずつ減少を続けています。


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水曜日, 11月 08, 2017

精子提供でお子様を授かったご夫婦のお話

多くの人は、一日に同じことを何回も繰り返し話すのを面倒なことと感じるでしょう。

私の大学時代にこんな先生がいました。
一般教養科目の教授で、同じ事を何度も話したくないために、授業の内容を録音して授業の時間になるとその録音を流していました。
学生の反応も気にせず、終わりの鐘が鳴るまで自分の好きな事をしているのです。

コウノトリ生殖医療センターでは、このようなことは決して起こりません。
私は多くの時間をお客様との相談に費やしています。なぜなら、同じことでも違う人に話せば、当然それぞれ異なる反応があるからです。
お客様に十分に理解していただくことで、治療の過程での負担をできる限り減らすこと、これが私の一番の目的です。



ある夏の夜、一人の男性が病院にやってきました。
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火曜日, 11月 07, 2017

台湾の卵子提供は合法でしょうか?

台湾の卵子提供は合法?

近年、卵子提供や精子提供治療の実施を許可する国家が増加傾向にあります。
実際に治療を受けられる病院も少なくありません。

ですが、治療の運用方法がそれぞれの病院任せになっていたり、法律が整備されていないために、しばしば問題が発生しています。



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水曜日, 11月 01, 2017

卵子提供-子供が将来、ドナーの子供と出会ってしまう確率は?

自分の子供とドナーの子供が結婚?


当院コウノトリ生殖医療センターは、卵子提供の治療を検討されているご夫婦から、毎日沢山のお問い合わせをいただきます。
 その中で稀に聞かれるのが、卵子提供を受けて産まれた子供とドナー自身が出産した子供が出会って結婚をしてしまう可能性はありますか?という質問です。

ドナーも普通の生活をしている一人の人間ですから、将来結婚をする方もいますし、お子様を授かることも当然あるかとおもいます。

では、ドナーのお子様と皆様のお子様が出会ってしまうことはあり得るのでしょうか。
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月曜日, 10月 30, 2017

卵子バンク(凍結卵子)と新鮮卵子の違いについて

当院、コウノトリ生殖医療センターで卵子提供治療を受ける場合2種類のプランがございます。
一つは卵子バンクプラン、もう一つは新鮮卵子プランです。

卵子バンクと新鮮卵子


卵子バンクの場合、ドナーの女性は既に全ての検査を終えて卵子の採卵まで完了しており、卵子を当院で凍結保存しています。受精可能な状態まで成熟した卵子の数は、平均10個以上です。

事前に卵子の数がわかるというメリットがあり、またドナー側の都合で採卵が延期になってしまい移植ができなくなるということもありません。政府の審査を通過し、奥様の検査に異常がなければ、すぐに移植に入ることが可能です。

受精の際に凍結保存していた卵子を融解させる必要があり、その際の生存率が100%ではないというリスクが有りますが、当院での融解後の生存率は平均92%となっています。

新鮮卵子の場合、ドナーの女性は検査を終えてはいますが採卵はまだ行っていません。
ご夫婦とのマッチングが完了した後に採卵を行い、卵子の凍結をせずに受精を行います。採卵時の卵子の個数と、採卵後に受精可能な状態まで成熟する個数がわからないというリスクがあります。

また、採卵治療に入った後に満足な数量の卵子が採取できないと医師が判断した場合、その周期での採卵が中止となる場合もあります。また、ドナーの仕事が忙しい時期であったり、学生の場合は試験前であったりした場合に、ドナー側の都合ですぐに採卵に入れない場合もあります。

メリットとしては、卵子の凍結保存を行わないため融解時における卵子の損傷のリスクがありません。
卵子バンクと新鮮卵子のメリットとデメリット
卵子バンクと新鮮卵子のメリットとデメリット

特に海外からいらっしゃるご夫婦にとっては、治療の計画が立てやすい卵子バンクはメリットの大きいプランとなります。しかし、凍結融解のリスクに対しての不安はあるかと思います。

当院では、日本の桑山博士が開発したガラス化凍結法という技術を用いて、2009年11月に初めて凍結融解卵子での出産に成功しました。以下に示すのはコウノトリ生殖医療センターでの2015年から2017年4月までの凍結卵子の融解後の生存率、受精成功率、グレードの良い胚盤胞までの発育率です。融解後の生存率は92%以上となっています。

当院における融解卵子の生存率、受精成功率、発育率
当院における融解卵子の生存率、受精成功率、発育率
表の右側は、ドナーからの提供卵子での各項目の成績です。
当院の厳しい審査基準を通過したドナーということもあり、全ての項目で当院平均を上回る数値となっています。

卵子を10個採卵できた場合を考えると、融解後に9個の卵子が生存し、6個の卵子が受精卵となり、5日間の培養を経て3-4個の胚盤胞があれば90%の方がお子様を授かることができています。

では、新鮮卵子と凍結卵子に差はあるのでしょうか。

以下のグラフは党員の統計における両者の比較です。
受精率が79%と76%、3日目時点で良好な状態まで発育した胚盤胞率62%と56%、5日目時点で良好な状態まで発育した胚盤胞率65%と62%となっています。

卵子の凍結融解技術の進歩と、当院の胚培養士に対する厳しい技術研修もあり凍結融解による影響は数%のみとなっています。
新鮮卵子と凍結卵子
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コウノトリ生殖医療センター2017年10月福岡説明会

こんにちは、コウノトリ生殖医療センターです。
先日、当院は日本の福岡県で治療説明会を開催いたしました。

説明会会場

当日はあいにくの雨模様でしたが非常に参加率が高く、お申し込みいただいたご夫婦のほとんどの方にお越しいただけました。

今回は、当院の副院長王先生が初めて講演を行いました。
王先生ご夫婦自らが13年間不妊に悩んだ末にお子様を授かることができたエピソードや、王先生が担当し、当時最年長の卵子提供による出産となった57歳のお母さんの実話の紹介なども交えて台湾の、そして当院の卵子提供治療についてご紹介をいたしました。

57歳のお母さんのお話は、先日ブログでもご紹介させていただきました。
よろしければ、こちらもご覧ください!

57歳で母親に、33年間の努力の結晶


説明会後の医師との個別相談も、参加受付の時点で定員を超える程のお申し込みをいただきました。皆様が、真剣に卵子提供による治療を選択肢の一つとして検討されているのだと強く感じました。

これからも、限られた説明会の時間の中で少しでも多く日本の皆様が知りたい情報をお伝えできればと思います。

今年の治療説明会は11月の東京説明会を残すのみとなりました、来年以降もコウノトリ生殖医療センターは日本で卵子提供の説明会を開催予定です。
卵子提供だけではなく、精子提供や胚盤胞の染色体本数異常などを調べて流産率を下げられる着床前スクリーニング(PGS)なども当院で受診が可能です。

よろしければ、一度当院の治療説明会ご参加いただくか直接メールでお問い合わせください!
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木曜日, 10月 26, 2017

台湾での卵子提供治療時に記入する四親等表について

前回、コウノトリ生殖医療センターで卵子提供治療を受ける際の流れをご紹介させていただきました。
コウノトリ生殖医療センターでの卵子提供治療の流れ

この中で、初診までに「四親等表」の準備が必要と説明いたしました。
今回は、この四親等表について解説いたします。

台湾での卵子提供/精子提供は人工生殖法という法律により、患者様とドナーを守るための様々な規定が設けられています。

この四親等表は、卵子の提供を受けるご主人とドナーの間に血縁関係がないかを確認して予期せぬ近親間での生殖補助医療の実施を避けるためのものです。

ちなみに精子提供治療を受ける際にも四親等表の提出は必要となり、その場合は精子の提供を受ける奥様とドナーの間の血縁関係を調査するための書類となります。

以下のような当院所定の書式がございます。
こちらの親族の欄に氏名をご記入いただくだけですので、親族の戸籍謄本などの提出は不要です。親族に連絡が入ることもございませんので、治療を受けることを知られることはありません。

記入すべき内容をメモして持参いただき初診の際に当院で記入していただいても構いません。
卵子提供を受ける際の四親等表サンプル
卵子提供を受ける際の四親等表サンプル

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コウノトリ生殖医療センターでの卵子提供治療の流れ

今日は海外の方が当院で卵子提供治療を受ける際の基本的な流れをご紹介いたします。

台湾の卵子提供は2007年に制定された人工生殖法の規定により、治療を受ける前にご夫婦が政府の承認を受ける必要がございます。

そのため、通常の治療より少しだけ複雑なステップとなります。もちろん、台湾の公証役場での手続きなど病院外でも当院スタッフ常に付き添いますので、ご安心ください。

卵子提供治療の流れは大きく以下の4つのステップになります。

当院での一般的な卵子提供治療の流れ
当院での一般的な卵子提供治療の流れ
1.登録→2.初診→3.ドナーとのマッチング→4.移植

◇登録
メールで直接当院に連絡、あるいは公式サイトからのWeb登録を行います。
その後、当院スタッフから準備が必要な書類や今後の流れなどをご連絡いたします。
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水曜日, 10月 25, 2017

57歳で母親に、33年間の努力の結晶

昨日の午後かかってきた一本の電話、電話の向こうからはHさんの「先生、無事出産しました。母子ともに健康です!」という声が。

これを聞いた私はとても興奮して、すぐにセンターの同僚たちに知らせました。
この朗報に院内でどっと歓声が沸き起こりました。
Hさんを特別扱いしているわけではなく、彼女の決心と意志の強さに感銘を受けたからです。

ある日の午後、50歳を超えたであろう一人のご婦人が診察を受けに来ました。
私は、年齢からしておそらく婦人科の病気か更年期障害の問題で受診したのだろうと思いました。

私は初診では特に注意してカルテの詳細を確認します。
「え?不妊症?」50歳以上で不妊症で受診する患者は滅多にいませんが、このHさんはもう56歳でした。
とても素直で誠実そうなこのご婦人は、はっきりとこう言いました。

「こちらの病院で卵子提供を受けることができると聞いたので、受けてみたいんです。」

私は卵子提供の流れを説明し、彼女の年齢で妊娠した場合に健康へどのような影響があるか、また最も重要な子供への教育の問題についても話をしました。

彼女は私の一字一句をとても真剣に聞いていました。私は説明をしながら、彼女は本当に治療を受けるのだろうか、ただ話を聞きに来ただけではないかと疑問に思っていました。

ラボの担当者と相談した後に分かったのは、Hさんは若い時に子供ができず、治療に100万元(台湾ドル)近くもかけていろいろな方法を試したにもかかわらず、どれも成功しなかったそうなのです。

何年か体を休めた後、子供を授かりたいという希望が再燃しましたが、この年齢では卵子提供を受けるしかないということをよく分かっていました。

その後何か月か経ち、彼女は卵子提供のマッチングを受けて1回目の治療を開始しました。
残念なことに、この時は失敗に終わりました。彼女はそれでも諦めず、「まあ、本当に申し訳ないわ。せっかくいただいた卵子を台無しにしてしまって!」と半分冗談を言うほどでした。

彼女は失敗してもいつもユーモアあふれる前向きな態度でそれに向き合い、また積極的に2回目、3回目の治療を受けました。

私たちは、高齢妊婦になろうと一心にがんばっているこのHさんへの見方が完全に変わり、彼女の決心と意志の強さを誰も疑うことはありませんでした。


Hさんは毎回ほとんど一人で来院していました。
精子を採取する当日だけ、ご主人と会うことができました。ご主人は寡黙ながらもHさんを支えていました。

ご夫婦の暮らし向きは大変良い、というわけではありませんでしたが、それでもできる限りの治療をするお考えのようでした。

3回目の治療の時、Hさんはすでに57歳になっていました。
現在の人工生殖法は治療を受ける年齢に制限を設けていませんが、正直に言うと、私は彼らの夢の実現を手助けしてよいものかどうか迷ったことがありました。

このような高齢の方が妊婦となった場合、他の人よりも妊娠・出産へのリスクは大きくなります。
また彼らの子供への教育の問題もあります。子供が20歳になる頃、父親はもう80歳の高齢です。このような家庭が正常と言えるのだろうか?と悩みもしました。

しかし、別の角度から見ると、未婚で妊娠して子供を育てられずに捨ててしまうような若い母親に比べれば、切実に子供を欲しがっている57歳の母親の方がよっぽど母親としての資格があるのではないだろうかとも思ったのです。

Hさんは堅い意志を持って我々の協力を受け、そしてたくさんの人に祝福されながら、ついに3回目の治療で双子を妊娠することに成功しました。

妊娠期間中は、前置胎盤が見られた以外は、幸いに特別な問題もなく無事に8か月目を迎えました。
8か月目に入ると、今度は全身がひどい浮腫みに襲われ、血圧も上がり始めました。これにより肝臓、腎臓の機能も影響を受け、子癇前症の症状も出てきていたため、流産防止のため入院して安静を保つことにしました。

ただ、Hさんはとても「要求の多い」患者さんで、入院2日目でもう退院したいと言い出しました。

「王先生、私は大丈夫ですよ。赤ちゃんが健康だったらそれでいいんです。
大人は体調が悪いと言うことができるけど、赤ちゃんは言えないでしょう。
できるだけお腹の中に長くいてもらいたいんです。それにお店のこともあるし」

私は毎回の回診でHさんにその時の身体の状況がどれだけ危険であるか、また退院したらどれだけのリスクがあるのかを懇々と説明しなければなりませんでした。

医師から看護士、事務員まで、センターの同僚みんながHさんのことを心配してお見舞いに行きました。そしてみんなの説得が功を奏し、Hさんは1週間の入院後、メディカルセンターへ転院し、その後無事に出産することができました。

電話で出産の報告を聞いた時、私はHさんが心の底から喜んでいることを実感しました。
母親になるという30年来の夢をついに手にしたHさんの喜びはどれだけのものか、はかり知れません。

しかし、これから彼女は二人の大切な赤ちゃんをどうやって育てていくかという問題に対峙しなければなりません。また、他人からの好奇の目に晒されることもあるかもしれません。

それでも、私はHさんの夢を実現するお手伝いができたことをとても光栄に思っています。



私や他の全ての同僚たちも、彼女の勇気、決心、そして不屈の精神に深く感動しました。Hさんの家族皆さんのお幸せを心より祈っています。

王懷麟医師 2008年執筆



 
このエピソードをもとにした動画です。 後半には、実際に57歳で双子を出産されたHさんが登場して体験談を語ってくれています。
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卵子提供~ドナーとご夫婦をつなぐ絆-2

こんにちは、コウノトリ生殖医療センターです。

本日も卵子提供ドナーから治療を受けるご夫婦に送られたメッセージをご紹介します。長い間不妊治療を続けてこられた奥様に対する気遣いの言葉がこめられた、優しいお手紙です。
卵子提供ドナーからご夫婦へのメッセージ
"私が採卵にかけた時間は数週間ですが、あなたはずっと頑張り続けてきたのでしょうね。
あなたが、赤ちゃんを授かれることを心から願っています。

排卵誘発の注射は簡単ではなかったけど、誰かの夢を叶える手伝いが出来るのは本当に素敵なことだと思います。

私にとっては使っていない卵子を提供するだけでも、それで他の誰かの家庭が幸せになるのですね。

どうか、元気なお子さんが生まれますように!"
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火曜日, 10月 24, 2017

プレゼントをいただきました!

当院、コウノトリ生殖医療センターは台湾にある不妊治療専門のクリニックです。1992年の開院から25年が経過し、今では海外からも沢山の方が治療にいらっしゃいます。

私達が勤務している海外サービスセンターには、毎日色々な国の方からのメールが届きます。初産の高齢化や不妊の深刻化は、世界の多くの国での共通の悩みのようです。

台湾に住んでる患者様であれば、直接お会いしたりお電話で話したりできるのですが、海外にお住まいの方とは基本的にメールでのやりとりとなります。

当院は担当制ですので、初めてのお問い合わせから初診で台湾にいらっしゃる日までのメールの数は数十通は当たり前。時には百通を超えるメールをやりとりすることもあります。

まるで文通をしているか友達になったみたいに、近況を報告しあう仲になることもあります。そんな方と台湾で初めてお会いするのは、何か特別な瞬間のようで私達も期待と緊張でいっぱいです。

時には、ご夫婦からスタッフに気持ちのこもったプレゼントをいただくことも有ります。
もちろん、治療の面で特別扱いはしませんが、どうかご夫婦の願いが叶うようにと、我がことのように心から幸せを祈ってしまいます。

これは、ある奥様が移植の日にスタッフに手渡ししてくれた贈り物です。




”親愛なるMindyへ,

今まで会うことはなかったけど、すっと応援して支えてくれて本当にありがとう。長い間お世話になったお礼に、このプレゼントを贈ります。
どうぞ、受け取ってください。これからの幸せをお祈りしています。”

彼女は今、妊娠中です。これかも順調に、無事にお母さんになれることを祈っています!

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卵子提供~ドナーとご夫婦をつなぐ絆

台湾の法律により、卵子提供/精子提供のドナーとご夫婦はお互いに顔を見ることも直接連絡を取り合うこともできません。

そこで、当院ではドナーとご夫婦の間でコウノトリ生殖医療センターが仲介をする形でメッセージや贈り物のやりとりをしていただいています。

今年の初めに、赤ちゃんの誕生を知ったドナーからご夫婦にメッセージが届きました。

卵子提供ドナーからご夫婦へのメッセージ
卵子提供ドナーからご夫婦へのメッセージ

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台湾で卵子提供ドナーになるための資格は?

台湾には、日本と同様に善意を形にするための様々な制度があります。
衣類の寄付や募金などを通して、それを必要とする人を助けることができます。
進歩した医療技術により、献血や骨髄ドナー、臓器ドナーなどを通して誰かの命を救う手助けもできます。

では、長年に渡り不妊治療を続けて心身ともに疲れ果ててしまったご夫婦に、何かできることはあるでしょうか?


一部の病気や免疫上の問題をかかえる方などを除き、一般的な不妊治療の最終段階では、高齢化や卵巣機能の衰退、卵子の質や量の低下、染色体異常率の上昇により成功率が低下していきます。
これは、直視しなければいけない現実です。
 
しかし、この時に善意のドナーから若く質の良い卵子の提供を受けて卵子提供治療に入ることができれば、不妊に悩み続けていたご夫婦も子供を抱くことができ、子供がいる家庭を持つという夢をかなえることができます。

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木曜日, 10月 19, 2017

NHK「あさイチ」で台湾卵子提供が紹介されました


NHK「あさイチ」で台湾の卵子提供治療に関する特集が放送されました。

アジアで最大の卵子バンクを持つ当院、コウノトリ生殖医療センターも取材を通してご協力させていただきました。

番組では、台湾での卵子提供を受ける日本人が急増していると報道しています。

当院は、当然ですが台湾人の患者様の割合が最も多く、次いで中国語圏の他地域やアジアの患者様となっています。日本からいらっしゃる方も少しずつ増えており、この2年間で移植をした1817回の内88回が日本の方です。

日本では一般的とは言えない治療方法であり、費用も決して安価ではございません。当院の説明会やWEBサイトを通して、治療内容についての理解を深めていただき、正しい知識を持って納得をしていただいた上で後悔のない選択をしていただければと考えております。
同時に、番組が日本国内における卵子提供への議論が深まるきっかけになればと願っております。

その他、メディア情報はこちら

子宝ねっとさんのコウノトリ紹介ページがパワーアップしました!

ジネコさんに頼院長のインタビューが掲載されました

当院については、こちらをご覧ください

コウノトリ生殖医療センターについて
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子宝ねっとさんのコウノトリ紹介ページがパワーアップしました!

日本の不妊治療情報サイト「子宝ねっと」さんに掲載している、コウノトリ生殖医療センターの紹介ページがパワーアップしました!



なぜ近年、台湾の卵子提供が各国の患者様から支持を得ているのか、アメリカやヨーロッパ、他のアジア諸国と比べて、違いはどこにあるのか。

1992年から四半世紀にわたり台湾で不妊治療を続けている当院の歴史や理念、医療体制や成功率、当院で卵子提供を受けた日本の方の体験談の紹介、ちょっとわかりにくいコウノトリ四大クラウドサービスって何??
などなどを賴興華院長の写真をふんだんに使ってご紹介しています!!
是非一度ご覧くださいね。
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プロフィール


送子鳥(コウノトリ)生殖医療センター
新竹本院
住所:新竹市忠孝路80號
電話:+886-3-573-5292
メール:jp_service@icryobank.com
Line@:@kounotori_jp

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-台湾衛生福利部2018年発行

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