火曜日, 12月 12, 2017

精子はどのように作られるのでしょうか?

精子の製造工程


男性の精子(Sperm)の製造は思春期から始まります。視床下部が分泌する性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)が脳下垂体前葉を刺激してFSHとLHの2つの性腺刺激ホルモンの分泌を促します。血液の循環により睾丸(Testis)に達した性腺刺激ホルモンが睾丸の間細胞と精細管に作用します。

間細胞のライディッヒ細胞はLHの刺激によりテストステロンを生成して、男性の第2次性徴(髭の発育や声変わり)や生殖機能に作用します。
精細管内のセルトリ細胞はFSHの刺激により精子の成熟過程に影響を与えます。セルトリ細胞は密着結合と言われる細胞同士が密接に繋がった状態となり血液精巣関門(Blood-testis barrier)を形成します。
これにより精管内で生長する精子細胞を、血液中の抗体や外部からの攻撃から保護しています。

精子(Spermatozoon)の成熟過程は3つの時期にわけられます。
  1. 精母細胞(Spermatogonium)の有糸分裂期
  2. 精原細胞(Spermatocyte)の減数分裂期
  3. 精細胞(Spermatid)の分化時期

精母細胞の有糸分裂期

精細管の基底部には精源細胞があり、Type A dark、Type A paleそしてType Bの3種に分類できます。
胎児の時期に睾丸の中には1000から2000の2つ1組になった染色体Type A darkがあります。思春期になると、ホルモンとセルトリ細胞の影響によりType A darkは有糸分裂により分裂をしてType A darkとType A paleとなります。
Type A paleは更に分裂をして2個のType A paleとなります。そこからまた分裂をしてType Bが形成されます。これにより沢山の精母細胞が作られ、絶えることなく精子が生成されています。(図1)
精母細胞の有糸分裂期
(図1)精母細胞の有糸分裂期

精源細胞の減数分裂期

 Type B 精母細胞は有糸分裂により1次精源細胞(Primary spermatocyte)となります。
その後、DNAの複製が進み最初の減数分裂を行い2次精源細胞(Secondary spermatocyte)となり、更に第二次減数分裂により精細胞(Spermatid)を形成します。

染色体はDNAの複製と2回の分裂を行います。つまり精子細胞の染色体数は精母細胞の半分となります。DNAの複製と分裂により最終的に形成される精子細胞の染色体の組成は異なるものとなります。(図2)
精源細胞の減数分裂期
(図2)精源細胞の減数分裂期

精細胞の分化時期

精細胞が生長して精子(Spermatozoon)となる過程を精子生成(Spermiogenesis)と呼び、純粋な細胞分化が行われます。
丸い精子細胞の中で先体が核の一方向に集まり、頭部の位置が決まります。そして、尾の部分が形成されます。
ミトコンドリアが頭部後方に移り、精子の頸部を形成します。最終的に頭部、頸部、尾に分かれた精子となります。(図3)
精細胞の分化時期
(図3)精細胞の分化時期

精子は睾丸の中で約60日をかけて形成されます。最後に精子の姿まで生長した後、セルトリ細胞から精細管中に放出されます(Spermiation)。

精細管の蠕動により精子は精巣上体に到達し、自身で活動をする能力と受精をする能力を獲得します。ここまでに約14日が必要で、合計約74日をかけて精子が完成します。


精子形成に影響を与える要因

精子を形成する74日間の中で受けるいくつかの影響は、精子の品質や数量を低下させる原因となります。良く見られるのは以下の原因です。
  1. 栄養バランスの不均衡(特に亜鉛)
  2. 感染
  3. 睾丸温度の過度な上昇(高温の入浴、過度な圧迫、長時間の着座)
  4. ホルモン薬の使用
  5. 喫煙、飲酒
  6. 放射線
  7. 過度なストレスや過酷な仕事
  8. 薬物

精子の形成は容易に外部からの影響を受けます。そのため、1度の精液分析だけでは完全に精子を生成する能力を把握することは困難です。
もし、1度の精液分析に疑問を感じた場合は、影響を与えたと思われる原因に対応をして、2ヵ月後にもう一度精液分析を行いましょう。恐らく、異なる結果が出るはずです。

参考資料:
An Atlas of Human Gametes and Conceptuses, Lucinda L. Veeck
Histology-a text and atlas 4th edition, Ross, Kaye, Pawlina
不孕症及生殖內分泌學 第二版

図表引用元:
図1:http://en.wikipedia.org/wiki/Image:Spermatocytogenesis.png
図2:http://faculty.sunydutchess.edu/Scala/Bio102/PDF/Spermatogenesis.jpg
図3:Human Anatomy 4th edition by Marieb, Mallatt, Wilhelm Chapter 24

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-台湾衛生福利部2018年発行

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